Khadasが新世代のミニPC「Khadas Mind 2」を発表した。わずか20mmの薄型シャーシにIntel Core Ultra 7 155Hを搭載し、前世代からの大幅な性能向上が図られている。Thunderbolt 4とUSB4の対応により、拡張性が強化され、多彩な周辺機器の接続も可能だ。
このモデルは高性能を維持しつつ、外付けGPUとの連携も強化されている。さらに、軽量かつ高品質なアルミニウム筐体を採用し、モバイル環境での使用にも適している。
Intel Core Ultra 7 155H搭載で性能強化
Khadas Mind 2はIntelの最新プロセッサ、Core Ultra 7 155Hを採用することで、前世代から28%の性能向上を実現している。16コア22スレッドの強力な処理能力により、複数の作業を同時に行うユーザーにも対応可能である。また、AI計算に特化したニューラルプロセッシングユニット(NPU)を内蔵し、画像処理や音声認識などのタスクにおいても優れたパフォーマンスを発揮する。
内蔵のLPDDR5 RAMは6,400 MT/sの高速通信が可能で、よりスムーズな動作が期待できる。総合性能では、競合のミニPCに引けを取らない高い処理速度を持ち、ビジネス用途からコンテンツ制作まで幅広い場面での活用が見込まれている。冷却システムも強化されており、負荷の高い作業でも安定した動作を維持する。ただし、持続的な高性能を引き出すためには、別売の拡張ドックが必要になる場合もある。
Thunderbolt 4とUSB4対応による拡張性向上
Thunderbolt 4とUSB4の対応により、Khadas Mind 2は幅広い周辺機器との接続を可能にしている。これらのポートは、それぞれ40Gbpsの高速通信を提供し、大容量ファイルの転送や外部ディスプレイ接続においても優れたパフォーマンスを発揮する。
また、USB4により、外付けGPUの接続が可能で、グラフィック性能を求めるユーザーにも柔軟に対応する。一方、Mind 2の独自規格である「Mind-Link」はPCIe 5.0の速度で動作し、Thunderbolt 4やUSB4を上回る帯域幅を持つ。これにより、専用の外部グラフィックドックとの組み合わせで、さらに高度な3Dレンダリングやゲームプレイが可能になる。ただし、拡張アクセサリの多くは別売であり、全機能を活用するには追加コストがかかる点がユーザーにとっての課題である。
薄型アルミシャーシとスタイリッシュなデザイン
Khadas Mind 2はそのデザインにも注力しており、20mmという極めて薄いシャーシとアルミニウム製の高品質な筐体が特徴である。重量はわずか437gで、ポータブル性に優れており、モバイル環境でも快適に使用できる。スタイリッシュなデザインは、オフィスや自宅のインテリアに調和し、ビジネスシーンでも違和感なく利用できる。
また、冷却性能にも配慮して設計されており、負荷がかかる場面でも安定した動作が可能だ。電源供給が中断された場合でも、内蔵バッテリーによりスタンバイモードで即座に再稼働できる点も大きな利点である。ユーザーは、カスタムアクセサリであるMind DockやMind Graphics Dockを組み合わせることで、さらに拡張性を高めることが可能だが、これらも高価であるため、購入時にはコストとのバランスを考える必要がある。
高性能GPUオプションでゲームも可能
Khadas Mind 2は内蔵のIntel Arc 8-Core iGPUを搭載し、前世代のIntel Iris Xeに比べて大幅に性能が向上している。これにより、軽量なゲームやグラフィック処理が要求されるタスクでも、快適な操作が可能だ。さらに、本体に接続可能な専用グラフィックドックを利用することで、NVIDIA GeForce RTX 4090などの強力なGPUを使用することもできる。
これにより、3Dレンダリングや最新のAAAゲームタイトルをスムーズに動作させることが可能になる。ただし、USB4経由での外部GPU接続では、PCIe 3.0 x4の帯域制限があり、最高性能を発揮するためには「Mind-Link」を利用する必要がある。総じて、ゲームプレイヤーやクリエイターにとって、Khadas Mind 2はポータブルでありながら高い性能を発揮する理想的な選択肢であるが、フル活用には追加アクセサリの購入が前提となる点には留意が必要である。